世の中に出版されたものは、すべてテキストとして自由に使えるような時代は来ないのだろうか?もちろん、守られなければいけない権利というものは存在する。だが、現行の法律は、創造より経済が優先されすぎているように感じる。さらに、当然のことながら、マスを基準にして考えられているので、様々な創造の場面で不都合が生じてくる。無茶な言い方をあえてすれば、戯曲なんか所詮売れてもたかがしれてるんだから、全部ネット上で公開して、上演権の管理だけきちんとする方がいいのではないか。書店でも、図書館でも手に入りにくい作品が、ネット上で公開されていて、もっと多くの人の目に触れれば、作品に力があれば、それだけ上演の機会だって増えるのではないか。そして、戯曲はシェイクスピア作品でも明らかなように、複数の演出家が自由に発想して上演を繰り返すことによって、その作品の普遍性がより明らかになると思うのだ。