続・悪名

1961年大映。同じくWOWOWからの録り置き。続けてみた。冒頭から期待に違わぬありえねえ展開でよし。1作目でケリをつけそこねた揉め事にきちんと決着をつけてくれてさらによし。それからは、1作目で「今に名前を売る男になる!」と浪速千栄子親分に太鼓判を押されたとおり、朝吉はどんどんのし上がり、いつのまにか親分と呼ばれるようになる。1作目では女郎の足抜けを助けたりしていたのに、女郎を見張る立場になっている。そんな自分に気付いてハッとなったりするのだが、そのあたりから雲行きが怪しくなって、急に真面目な展開。モートルの貞相手にヤクザがいかにダメな人間であるかを説くが、ついには召集令状が来て戦争へ駆り出され、反戦めいた表現まで始めてしまう。モートルの貞も抗争相手の鉄砲玉に刺されてあっけなく死ぬ。おかげですべてが中途半端。がっかりだ。ちなみに、第3作は、戦争から戻った朝吉が、死んだモートルの貞の弟(演じるのはやはり田宮二郎)とコンビを組んで大暴れというストーリーらしい。ちょっと見たいな。その後マンネリと言われながらも16作まで作られたようだ。しかし、こういう(表現は悪いが)バカ映画はマンネリになってこそだと思うが。作品性など問う方がおかしい。