カメラマン

「白野」の大隈講堂でのゲネ(最終通し稽古)。マスコミ公開で行われた。ということは、カメラも多数入っている。「白野」はとても静かな舞台なので、シャッター音が響き渡る。もう、そういった音には慣れているので、別段気にもしないが、今日は面白いことに気がついた。各カメラマンのシャッターを切るタイミングのことだ。舞台の上には緒形さん一人。必然的に緒形さんの動きに合わせて、シャッターが切られるわけだが、演者の気持ちに合わせてシャッターを瞬時に切れる人と、遅れてしまう人、あまりいいポイントではないところで切ってしまう人などさまざまだ。それゆえに、できあがりの写真のクォリティにも差が出てしまうのだなあ、ということを実感。そういえば、「ドレッサー」の宣伝写真を撮ってくださった稲越さんは、ほんとにシャッターを切る回数が少ないのに、確実に役者の一番いい表情をおさえていた。舞台の音響、照明のオペレーションも同じだが、役者の気持ちと合わせるということは、とても重要なことなのだ。