レインマン@PARCO劇場

suzukatz2007-11-18

closed。多数のご来場、暖かい拍手、本当にありがとうございました。今回は、パンフレットにご挨拶を書かなかったので、チラシに掲載していたテキストをアップしておきます。

レインマン』再演にあたって
演劇とは一回性がすべてと言ってもいいジャンルである。文字の発明とともに戯曲は残せたが、俳優、演出、劇場が変わることによって、作品はまったく違ったものに生まれ変わる。最近では、ビデオ、DVDなどで作品記録は残せるようになったが、劇場という場で目撃されたものとはどうしても違うことは、演劇ファンなら周知の事実だ。ゆえに名作と呼ばれる戯曲は何度でも上演・再演され続け、そのたびに新たな感動を生むのである。では、名作とは何か?僕はそれを"作品が内包する可能性"だと考える。可能性があればあるほどいい。演劇に"完成"はないのである。僕は、昨年の『レインマン』初演を毎日見た。あれほど上演台本作りで考え、稽古でいろいろ試したのに、それでも『レインマン』はまだまだ可能性を感じさせてくれた。そしてそれは、主演のお二人も同じように感じてくださったようだった。だったらやるしかないでしょう。やらせてください!というわけで、こんなにも早く再演に漕ぎつけることができたのである。
鈴木勝秀(suzukatz.)

終演後、主演お二人と、また"別作品"でご一緒することをたがいに確認しました。