SERIE A:インテル vs ブレッシア

suzukatz2004-12-19

1-0[1-0,0-0]ミハイロビッチ(FK)
ミハイロビッチのFKが直接ゴール左隅に決まったとき、今日は楽勝かなと思った。ところが、今年のインテルはそう簡単に勝てない。まず、4-3-3システムの中盤のダイナモ的役割をしていたエムレ坊やが、度重なるブレッシアのファウルを受けて、ついに負傷退場。代わって入ったのはザネッティ。こうなると、ザネッティカンビアッソのダブルボランチになり、攻撃のサポートはスタンコ1枚。
本来なら、3トップの中から1人、ウイングプレーをしてなおかつディフェンスもしなければならないのだが、そのポジションにいるのはレコバさ。もちろん、そんなプレーをするはずがない。おまけにCKもFKもミハイロビッチに奪われ、不満たらたら。これで完全に中盤のバランスが崩れた。マンチーニとしては、レコバさを下げて、ゼ・マリアあたりを投入したかったのだろうが、なんと、次はミハイロビッチが負傷退場。代わりに入ったのは、瞬間湯沸かし器マテ。さらにパスクァーレまで負傷退場。代わりに本来センターバックブルディッソが投入される。これでディフェンスのバランスも滅茶苦茶。カンビアッソザネッティが、攻め込まれると、ほとんど最終ラインのカバーに回り、中盤の底は誰もいない。したがって、ブレッシアは楽々とボールを回し、どんどんサイド・アタックを仕掛けてくる。いつゴールを奪われても仕方がない状況だ。なんとかそれをはね返していたのは、コルドバやトルド、キャプテン・サネッティの個人能力が高かったから。サネッティは、その強靱な肉体と高い技術で、相手ボールを奪い、さらにドリブルで右サイドを駆け上がって、チャンスさえ作り出した。攻撃は中盤がいないから、基本的にヴィエリアドリアーノに当てるだけ。そのころレコバさは、体力が切れて歩いていた。FKもまともに蹴れない状態。ヴィエリアドリアーノもものすごく走り、ディフェンスにも貢献したのに、レコバさは……。それでもチームは何が何でも勝とうとした。そして、勝ち点3を得た。これは、チームがマンチーニの元に、闘う姿勢を失っていないということだ。ここ数年の、チームに愛情があるのかないのかわからないような状態から比べたら雲泥の差だ。今年のチームは本当に応援したくなる。年明けからのインテルは、きっと連勝街道を突っ走るはずだ。