八人との対話/司馬遼太郎/文春文庫

八人との対話 (文春文庫)
対話相手は、山本七平大江健三郎安岡章太郎丸谷才一永井路子立花隆、西沢潤一、アルフォンス・デーケン。日本人とリアリズム、という話からスタートして、国家のこと、宗教のこと、宇宙のことへと話題はどんどん広範囲へわたる。そのすべてに豊富な知識に裏付けされた独自の世界観、歴史観、価値観で対話を続ける司馬遼太郎はやはり巨人だ。河合隼雄の対談に比べて、司馬自身が圧倒的に語り倒しているところも、また面白い。キリスト教、特にカトリックに言及している部分が多く、興味をひかれた。