武満徹 (KAWADE道の手帖)
道の手帖 武満徹 没後10年・鳴り響く音楽/河出書房新社
高校生の頃、友人に勧められて武満の"本"を読んだ。音楽よりも先に、文章に触れたわけだ。そして、のめり込んだ。「ノヴェンバー・ステップス」を買って、聴いて、いきなり熟睡した記憶がある。それでも、武満への興味はずっと続き、学生時代、武満のエッセイのタイトル「磨かぬ鏡」をそのままお借りして「磨カヌ鏡」というタイトルの芝居をやった。この芝居は、脚本はもちろん、構成も演出もしていないのだが、タイトルだけつけさせてもらったものだった(再演の際に、自分で演出することができた)。この「KAWADE 道の手帖」の中に、武満自身のエッセイがいくつか抜粋されているが、それを読んだだけで、当時、いろいろ考えた自分が思い出された。かなり影響されてるんだなあ、とあらためて実感。