ライヴ・ベック'06 Official Bootleg USA '06/ジェフ・ベック Jeff Beck

ライヴ・ベック’06
タイトルにもあるように、どうやら会場でミックスされた音そのままのCD化のようだ。だから"Official Bootleg"。「LIVE AT B.B.KING BLUES CLUB」の続編。そのはじまりとして音楽録音はこういうものだったのだ。テレビのドラマも生本番だったし。それが、スタジオワークがさまざまに可能になり、生では味わえない素晴らしい作品群を生みだした。ライブもスタジオも、どちらも素晴らしいのである。作品に優劣はない。だが、ベックはこれまでライブ盤はほとんど発表してこなかった。きっと完璧主義者なのだろう。リスナーは驚嘆するしかないようなプレーでも、ベックには満足いくものではなかったのかもしれない。ジェフ・ベックが最終的にどこに行き着くのかはわからないが、プレーヤーとしてあれほど高い技術と表現力を持つわけだから、生演奏にこだわるのも納得がいく。だが、ここにきてライブ盤を発表するようになってくれたのは、ほとんどの生演奏に触れることができないリスナーにとっては大歓迎である。ジャケットのロゴは、懐かしのBBAのもの。