城/新国立劇場(小)

20代の終わりに、カントールの芝居を初めて見た。それはカントールの最後作品だった。素晴らしかった。演出するというのは、こういうことだと思った。すごく好きだった。しかし、徐々に考え方が変わっていった。言ってみれば、カントールの作り方はカペッロのサッカーに似ている。もちろん、ものすごく認めている。きっとかなわないとも思う。でも、自分は違うやり方の方が好きになってしまったのだ。